三國志Ⅴ

 PSPで出てる三國志Ⅴを買って来る。中古が3800円だったのもあるけど。でも定価も4800円なのね。PSPのソフトでも安いものは安いか。PSベストで買えばもっと安いが。
 PS版の三國志Ⅴはロードと敵の思考ルーチンが長くてストレスきつかった*1PSPは最初のロードは長いが、その後はかなりサクサク動く。戦争でもしない限りロードなんてほとんど無し。思った以上に良い出来だ。
 元々全11作出てる三國志シリーズ*2でプレイしてないのはⅩとⅣとインターネットの三作のみ。Ⅹとインターネットはあまりにも評判悪いのでパスした。ⅣはⅤをやりこみまくってた時にSS版を友達が持ってきたがあまりのロードの長さにすぐに投げちゃったんだよなあ。まあ、それくらいⅤの出来が良かったんだけど。
 Ⅴはやったことのある三國志の中では1位か2位に入る名作だと思う。光栄のシミュレーションは有名だが、実際は出来が悪いゲームが多い。特に最近。三國志シリーズなんて有名だが、コナミ三国志のほうがよっぽど面白いし。その中でも面白いと胸張って他人に言えるのが三国志ⅡとⅤではないだろうか。Ⅱはシンプルだがシビアな難易度、Ⅴは陣形や特技などで武将を個性化させた点でかなり良い。武力高いからと引き抜いた武将がろくな陣形持ってなくて役立たずになった時はかなり泣けるが。
 まあ、光栄シミュレーションでホントに面白いと言えるのは、信長の武将風雲録三国志1〜5、ランペルールと蒼き狼シリーズくらいか。維新の嵐提督の決断シリーズも面白いそうだが、やったこと無い。水滸伝も面白いそうだが。どっちにしろ最近より昔の方が面白いみたい。
 さて、Ⅴの話しに戻ると、良い点は悪人でもクリアできること、シリーズ中では抜群のゲームバランスを持っていること。武将の個性がはっきりしていること。
 欠点は、軍師強すぎ、一部特技が鬼、陣形のおかげで使えない武力馬鹿が多い。
 こんなところだろうか。
 
 まず、良い点の解説から。
・悪人でもクリアできる。
 三国志シリーズ全体にいえることだが、エン術やトウタクやリカク*3でクリアするのが難しいと言う点があった。こいつらがやったみたいに略奪や徴兵繰り返すと話しにならないくらい国がぼろぼろになるし。ところがⅤでは、略奪や徴兵でかなりの金と兵士を手に入れることが出来る。その土地が枯れる位まで繰り返して、他の国に移動すればほとんど被害無い。ほとんど反乱おきまくるが、誰もおかずに無人都市として放置すればいずれ物好きが勝手に占領してくれる。その間に、溜めまくった資金と兵士で国を広げれるのだ。名声が上がらないため、行動回数が何時までたっても3回のままだが、べつにそんなに困らない。逆に劉備みたいに6回とか7回とか行動できてもあまるだけだし。5は弱小国でも救済の余地がかなりあるのが嬉しい。あと相性がよければ忠誠99でも引き抜けるってのも弱小国優遇になるだろう。これは欠点でもあるが。

・抜群のゲームバランス
 簡単になり過ぎないのが良い点。かなり強い武将集めまくっても、相手の総兵力が1.5倍あれば負ける。上手く戦えば勝てるが、かなり厳しい。攻める側不利で守勢有利というのも良い。少数で多数撃破は出来るのだが、かなり厳しいのだ。数を集めたほうが勝てる。ただし、最大出撃人数が10人までと言う制約のおかげで後半は五分の勝負になることが多い。まあ五分なら人間有利なのだが。三国志はコンピューターがあほすぎて簡単か*4シンプルゆえに最適行動取り捲る鬼コンピューターで激難易度か*5のどっちか。まあ難しすぎるシリーズなんて無かったけど。その点ではこつさえ掴めば有利になると言うバランスはかなり良いと思われる。人間同士の対戦は面白いが友達無くすかも。

・武将の個性がはっきりしている。
 今までの作品では武力99なら、張飛でも関羽でも戦場ではほぼ同じだった。今回の特技と陣形のおかげでこの部分がかなり個性化された。もっとも特技はこの後のシリーズにも出てくるのだが、陣形のおかげで5は他のシリーズには無い個性化をされている。呉の武将は水上用の陣形を大抵持ってるので川とかの多い南方では武力が70台でも90台の武将と互角に戦う実力を見せるし、蜀の武将などは山岳に強い陣形を多く持っており、山で実力を発揮しやすかったりする。陣形で防御力や移動力なども大いに影響受けるので、移動力の低い武将になったり、高機動+突撃による高攻撃力になったりと、持っている陣形でかなりの個性が発揮される。使いやすい陣形を持っている武将なら、多少武力が劣っても使おうと言うことになる。5以外の三国志では、武力90台が6人いて、5人しか出撃できないなら、問答無用で武力高い順に選択したが、今作では戦う場所に有利な陣形を持っている人選をした方が良かったりするのである。これはかなり良かったし、今でも高評価だ。また、倒した武将の陣形を覚えることがあり、武力が80程度でも沢山陣形を持っている武将は便利ゆえに使い込んでしまう傾向にある。そうすると更に成長して行くのだが、これがこれでまたよい。

 悪い点の解説
・軍師が強すぎる。
 軍師には二つの特権がある。勇名に関係なく2万の兵士が持てる。陣立技能をデフォルトで所持。
 実はこの2点、5の根幹部分の根ざす優遇なのである。
 今回、一般武将は勇名を高めないと官職につけない。兵力の最大数は官職に影響される。無官だと8000しかもてないのである。8000と言うとかなり少ないのだ。武力が倍違っても兵力が倍以上の敵軍師に殴られたら負ける。なのに軍師はあっさりと2万もてる。軍師の条件が知力90政治80以上で、この条件を満たせば何人でも軍師になれる。2万もてるだけで武力が50代の軍師でも出撃させようと言う気になるのである。
 もう一点の陣立技能持ち。これも鬼である。個性をあらわす陣形だが、陣形変更は1回行動を消費する。ところが、陣立を持っていると変更した後行動できるのである。陣形変更に行動を消費しないのだ。おかげで抜群に移動力を誇ったりする高機動軍師なんてもの沢山現れるわけで、新武将や周喩など武力の高い軍師は鬼のように強いのである。
 ちょっとばかし軍師が強すぎる嫌いがあるのが欠点。
・一部の特技が鬼
 具体的に言うなら、仙術、妖術、幻術このあたりだろう。落石、治療あたりも反則臭いが、落石は使用条件が限定されてるし、治療程度なら問題ない。その前の3つがやっぱりやばい。
 仙術は戦場にいる味方部隊全ての負傷兵を治療する。このゲーム、敵の攻撃受けると全員が志望するわけでなく半数以上は負傷と言う形で減らされる。8000もって出撃した部隊が、ダメージ受け手戦争終了直前に2000まで減っていたとしても、実は2000くらいが負傷兵となっており、戦争が終わればその分回復するのである。その負傷兵を一気に全員治すのが仙術。10万単位での戦の時に終盤これを使われると敵がいきなり4万とか増えることがある。
 次に幻術と妖術。どちらも広範囲にダメージを与える。それもかなりのダメージだ。おまけに幻だと混乱、妖術だと訓錬度が下がる。
 これらは史実プレイだと使用者が限定されてその人物だけマークすればさほど怖くないのだが、仮想モードだとバンバン所持者がいるのだ。敵にも味方にも。敵の兵力が半分くらいで、楽勝だと攻めたら敵の武将が全員妖術か幻術もちで返り討ちにあったとかそういうことすらある。ゲームバランスの根底から覆す特技なので、実は妖術、幻術、仙術禁止モードとかも作ってもらいたかった。
・持ってる陣形によっては武将が役立たず。
 これは長所でもあり欠点でもある。敵を倒さなきゃ陣形はもらえないので前線に行く必要があるが、足の遅い陣形しか持ってないキャラはなかなかその機械が与えられない。
 武力90台で喜んで取った武将が役立たずの時は涙が出る。
 こういう現象は呉の武将を引き抜いたときに良く起こる。山や平地しかない場所で水陣もってても使い道ないし・・・。

*1:SS版はどっちもかなり快適だった。ちなみに友達とひたすらマルチプレイしまくった

*2:Ⅰ〜Ⅹとインターネットで計11作品

*3:漢字面倒なのでカタカナ

*4:6以降がそんな感じ

*5:2が相当厳しかった気がする