2006年度ベスト3 第三位

 今年のベスト3の3位は、テイルズオブデスティニー
 
 リメイク作品であるこれが入るのもどうかと思ったが、まあ、去年もミンストが1位だったしいいか。基本的にリメイク作品は評価を低く見積もるからね。

 今作の何が面白いって、戦闘が異様に面白い。
 従来のシリーズとかなり違うので新鮮でもある。
 空中コンボに必殺技の乱舞と、元コンセプトの格ゲーのような戦闘という部分においてかなりがんばっている。
 また、ストーリーにも相当補完が入っており、前作の唐突な展開や舌足らずな展開が見事にフォローされていて違和感が少ない。
 
 欠点は逆に長所の裏返しとも言える。
 戦闘が異様に面白いが、逆に、通常攻撃の無意味さと従来シリーズの良さが無くなり、非常に大味な設定になっている。せっかくの爽快感あふれるシステムなのに、ボスの強さが際立ち、ボス戦に限っては爽快感のかけらもないのも欠点か。
 ストーリーに関しては、補完の弊害がそのまま短所となる。リオンとスタン関係がかなり補完されているのだが、それが逆にオリジナルの良さを失ってしまっていた。スタンはなんか、聖人みたいになってたし。もっと嫌味に対してストレートに怒っていたと思うのだが。あと、リオンとの決戦の前のせりふも直されていて不満だったり。あのときのリオンの覚悟のせりふこそが、オリジナルで唯一説得力を持っていたせりふだったのになあ。
 
 リメイクによって起こる、長所と短所が見事に表に出た作品ともいえよう。オリジナルよりは難易度高いと思われる。これも評価のポイントかな。
 点数:85点