天使禁猟区

 よくよく考えたら天上界編を読んでなかったので、漫画喫茶に。
 元々、伯爵カインシリーズが好きでこの作者の漫画を読むようになってたので、実は連載中はこんな漫画とっとと終わってカイン書けよとか思ってたのは内緒。
 まあ、5巻くらいからある程度楽しみに読んでたんだけど。実際、カインの連載版であるゴッドチャイルドが始まってからは少女漫画そのものに接する機会が減ってたしなあ。
 そんなわけで復習の意味をこめて1から読み直す。
 読んでた当時は思わなかったが、これすごい話だな。
 主人公は天使の転生体で実はヒロインもそうだったり、ヒロインと主人公が兄妹なのにマジでやっちゃうとか、エロゲなら発禁ものだぞおい*1
 元々どろどろした内容の漫画書く人なので、読んでる人間をあっと驚かせるのは得意。どうでも良いような加藤は死んだように見せかけて何度も生き返るし*2
 天使たちはめちゃくちゃ俗だし。悪魔の方が崇高な気がする。ベリアルの献身っぷりとかアスモデウスの一見、逆らっているように見えて実は・・・とか。少なくともエゴで動いてるんだけども、もっと純粋なエゴと言うか本質と言うか、天使たちはほんと日本の官僚みたい*3
 メインキャラも結構ポコポコしんでくし。しかし、どいつもこいつもトラウマ抱えて必死に生きてるって気がするなあ。
 作者本人は天使禁猟区女神転生が似てると言うのに対してかなり拒否反応(?)を示してるけど*4やっぱ真・女神転生に似てる。
 真・女神転生では、東京が崩壊して、主人公は金剛新界に逃れるんだけど、天使禁猟区も地上編の最後で東京が崩壊する。主人公はその後死後の世界へ。
 で、真・女神転生2では地下の国から更に魔界に。天使禁猟区では、地獄の魔界であるアナグラから、更に魔界の中枢に。
 その後天界に行くのも同じ。
 まあ、ルートが似てるくらいなら良くある話だが、天使たちの俗っぽさっぷりが似てたり、世界観といい、雰囲気といい非常によく似てる。
 そりゃ、知ってる人は聞きたくなるわな。
 天使禁猟区の主人公無道刹那*5はこの作者の主人公にしてはすごく前向き、前向きすぎてかなり厨房くさいのだが、まあ要所要所で超くさい台詞でしめるので良しとしよう。どう考えたって暗くなりがちな話の中、主人公の明るさに救われてる部分はあるし。吉良と主人公の関係よりも、加藤と刹那コンビの方が戦友って感じで好きだなあ。
 しかし、この人ヒロイン殺すの好きだな。まあ、天使禁猟区の場合は、生き返るかもと言う前提があるが、伯爵カインシリーズは酷かった。
 カインの許婚は、ものすごく一途でいい子なのに、切り裂きジャックに殺されるし、その時のもう1人のヒロインも・・・。登場キャラ致死率が50%は越えていると言うすさまじい漫画だったからなあ。
 天使禁猟区はヒロイックファンタジーなので、結局はハッピーエンドになりそうな予感がする。 続きが気になるので今日も読みに行こう。しかし、この漫画コマ割が小さく、ネームが多いので読むのが大変、1話1話の話がめちゃくちゃ濃い。
 11巻の途中まで読むのに3時間以上かかっちゃったぞ。漫画読む速度が比較的速い俺にしては珍しいかと。まあNARUTOやイニシャルDみたいに、絵だけの漫画は当然読む速度速いわな。

*1:自主規制だから発禁にはならないか?

*2:実は生きていたという風じゃなく、きっちり伏線は張ってある。でもよくよく考えたらやっぱきっちり死んでるんだよなあ

*3:暗殺実行したりと過激な分だけ性質が悪い

*4:作者はどうも女神転生をしたことがない模様。自分独自のオリジナル天使像が似てるって言われるのに拒否反応示すのは当然だろうなあ。まあ、拒否反応って程強烈なものでもないけど、ファンレターで指摘されて、違いますよと答えてるレベル

*5:しかしすごい名前だな