いいたいことはわかるが、でも現実的には…

 バルドフォースでリンクとんだ先でこんな記事を発見。
この政治屋め! - 雑記・夢幻泡影
 元は、
【ファンキー通信】「美少女ゲーム」はゲームじゃない!? - ライブドアニュース
 この記事に対する発言である。
 下の記事は、

 エロゲが10年前から余り代わっておらず、静止画、背景、テキストの3つで成り立って、それはPCが劇的に進化した10年後の今でも何も変わってないという趣旨のないようだ。

 まあ、エロゲーのほとんどはこれに当てはまる。
 id:Mituboshiさんは、これがたいそう気に入らないらしく、有名なゲーム性の高いエロゲーを上げており、進化してるじゃないかと言っている。まあ、そのとおりなのだが、年に数百本出るエロゲーの中で、年に1本や2本程度の割合で出るゲーム性の高いゲームを持ち出して、こういうのもあるよと言っても、そりゃ、超例外中の例外だろうと俺は突っ込みたい。
 まあ、この人のように、エロゲーを見下したような記事に対して反発したくなるのは理解できるのだが。でも、これって、極々一部のゲームを提示して、エロゲーってこんなにすごいんだよと言ってるようなもので、逆に言えば、デスクリムゾンを提示して、コンシューマーゲームはこんなにクソですと言い張ってるのに近いものがあるのだが。
エロゲー業界全体を見渡して言えば、この記事の10年間、進化して無いという論旨はおおよそ当たってると思うんだよなあ。

 ただし、その理由をこの記事では、

美少女ゲームのプレイヤーは、『リアルな感覚に近づく世界』よりも『より妄想できる世界』を求めているんです。それなのに全てをメーカー側が作ってしまうと、プレイヤー側の妄想の余地がなくなってしまう。これが美少女ゲームのプレイヤーが技術の進化を嫌がる理由なのではないでしょうか」(Ryotarohさん)

 と、言っている。
 この理由は突っ込みどころ満載なのだが。
 絵や動きを見せる技術は確実に進歩しており、動きを嫌うユーザーなんていない。id:Mituboshiさんの記事でも、FateAYAKASHIプリンセスワルツは動きという点で進化しており、それを嫌っているエロゲーマーなんていないと言っている。
 まあ、俺、Fateプリンセスワルツは正直余り高い点上げたくないけど、魅せるという点は確かに10年前のゲームと比べて格段に進歩してるわなあ。
 それに、それを真似た、あやかしびとやアクションゲームにまでなってしまったデモンベイン、その他エロ中心のワッフルのゲームや果てはあのMBSですらバリバリ立ち絵でアクションするようになっている。*1
 プレイヤー側なんてのはそんなことがあろうとなかろうと、勝手に妄想するので、まるでどうでもいいことを書いている。

 単純に、エロゲーの9割9分が進化してない理由なんて一つだろう。

 お金がないから。

 単純にこれだけ。
 エロゲーは1万本売れたら御の字という世界らしい。となると1本で4000円の利益があるとして*21万本で採算取れると仮定すると、40000000円の利益だ。採算取れるということは±0でいいから、多く見積もって予算は四千万円である。多分こんなにないとおもうけど。この4分の1くらい? それは少なすぎか。
 まあ、わからんがコンシューマーみたいにゲーム作る予算が1億以上とか*3そんなことはないわけだ。ようは安く作って、たくさん売れば、儲かるのである。*4
 エロゲーの業界だと作ってるメンバーが4人とかそんなのもざららしく、単純に1本出すのにマンパワーもマネーパワーもかけられない。そうなると、絵、テキスト、共通化された背景、これらでエロくて面白い話を作るというのは常套手段となるわけだ。進化を拒んでいるのではなく、進化したくても出来ないのである。単純に金がないから。ただ、最近は、ツールも出回ってきているので、多少見栄え的には進化してるんだけど。

 こんな、プレイヤーが否定してるとか、進化してないとかそんな的外れな話はどうでもよく、これに対する答えは非常に単純で、お金の問題なわけだ。非常にリアルな話ですね。

 ちなみに、俺はエロゲーの9割以上をゲームと認めていない。あんなのゲームじゃない。でも普通に物語が面白いものがあるからそういうのをやっている。まあ、id:Mituboshiさんがあげているゲームは確かにゲーム性が高い物が多い、下の後半三作品はゲーム性ゼロだとおもうけどね。

>お前らスクリプトの仕事舐めるなよと。
 とおっしゃってるが、そんな目に見えないとこ努力しました誉めてくれといわれても、見てる側にはまるで関係ない話で、学生じゃないから、努力を認めてくださいとかなんて普通、社会人じゃ認められないからなあ。この辺の努力を怠ったら、ただ、業界で取り残されるだけの話で、舐めるとか舐めないとかの話題でもないんだが。
 見栄え進化することで作品としてはよくなるかもしれない。でも、ゲームとして派手なアクションが面白くなるかどうかは別物だってのが、コンシューマーで散々証明されているからなあ。
 俺としてはゲームとしてはそんなどうでもいいとここだわらなくてもいいと思う。まああの記事のいうように、静止画、背景、テキストの三つで成り立たせる、文字を読ませる作品なら有効な演出なのでこれからのこの手のテキストアドベンチャーでは必須項目になると思うが。

>少なくとも「静止画」でしか無いような作品は、底辺にはいっぱいあるのだろうけど上層部では減少傾向にある。

 こうも言ってるので、俺のいいたいことなんて当然理解していってると思うのだが、あえて言うなら、この手の評価は一番上で評価されることより、どっちかというと悪いほうで評価されることが多いと思うんだよね。だから、上ではこんなにすごいのあるんですよと力説しても、数多くの底辺部分が話題に上りやすくなるわけで。
 とくにアリスみたいにコンシューマーに引けを取らないようなゲーム作れるところは、ほんとごく一部なわけで。
 エロゲーの現在の底辺の形態とかは、結局生き残りをかけて色々やった結果だとおもうんだよね。まあ、こういったエロという分野を扱ってるだけでどんなに面白いもの出しても世間からは低く見られるという宿命からは逃れられないと思うんだよなあ。

 もっともさ、エロゲー業界に限らず、ゲーム業界全体にいえることだが、ゲームそのものはそんなに進化してないんだよね。まあ、見た目だけは進化してるけど。特にRPG関係とかはそう。見た目は今と同じレベルにするのは無理だが、ゲームシステムや内容をSFCレベルに落とすことは可能、むしろSFCレベルに見た目などを落とした場合、ゲームそのものがスカスカになって、むしろ退化してるんじゃないかと感じるかもしれん。そんなに、エロゲーの世界もコンシューマーの世界も進化という点では無茶苦茶な差はないと思うんだよなあ。それゆえに、ゲームショウでみたPS3には何の魅力も感じなかったのだが。

 あとね、10年前からエロゲーが余り進化してないのは認めるが、エロゲーの基本はテキスト、『萌え絵の静止画』『背景CG』『テキスト』の3つじゃねえよ。音楽の項目が抜けてるよ。*5
 ああ、そうだ。ここまでかいといてなんだが、音声もかな。最近は声萌えなんてのもあるらしいし。俺も燃えるさ、伊藤健太郎大塚明夫置鮎龍太郎の声に。

 しかし、こんな人に喧嘩売るような記事書いちゃっていいのかなあ。まあ、チラシの裏だしいいか。 

 何が言いたいのかよくわからんな。結論だけまとめて書くか。

 エロゲーはゲームじゃないという部分は同意だが、それに対する理由付けとかがおかしすぎないか

 と、言うことかな?
 とても関係ないこともつらつら書いてると思うが。
 それ以上にid:Mituboshiさんの記事引用する必要がなさすぎるな。とはいえ、id:Mituboshiさんのところからこの記事を発見したから、まるっきり取り上げないというのも・・・。この記事から問題の記事に興味を持ったのは事実だしねえ。
 そんなわけでid:Mituboshiさん不快に思ったら言ってください。ごっそり消します。

*1:古いエロゲーマーからしてみればMBSがこんなにエロ意外に力を入れたゲームを作ることに対して、無茶苦茶驚くはずだ。

*2:こんなに利益あるかどうか知らんが、あくまで推測

*3:むかしスクウェアはインタビューで予算3億円規模の小さなプロジェクトとかのたまってた。大手では3億で小さなプロジェクトらしい。コンシューマーって金かかるんだなあ。何本売れば黒になるんだろう。ちなみに、その小さなプロジェクトの一つがゼノギアスらしい

*4:何当たり前のこと言ってるんだろう…

*5:まあこの記事の言うインターフェースとやらが目で見えるもの限定なら別だが