逆転裁判

 長らく放置してた逆転裁判をやってみる。
 ん〜。まあ受けるゲームなのかな。キャラ受けするゲームという感じか。推理部分はお世辞にも誉められない。また、肝心の裁判部分もシステムは面白いのだが、逆転するという物語にこだわりすぎてるのか、自分で追い詰めていくカタルシスはない。どっちかっていうとキャラクターが勝手に追い詰めていく。
 あと、霊媒師の設定も余計。
 突拍子もないキャラクターばかりなのだが、裁判部分はもっと理屈にそった話がいいと思うのだ。後は、証拠集めに関してはもっとシビアでいいと思った。裁判部分は出来るだけ理詰めに、逆にキャラクターはぶっ飛んでる、ともうちょっと踏み込んだ作りにすればよかったと思う。
 このゲームは、裁判だけでなく、証拠集めの部分も時間制限を設けたりして、縛りをきつくしたほうが、逆転した場合や無罪を勝ち取った場合のうれしさが増したと思う。
 たとえば、2話の領収書に気づくシーンは、死人が幽霊になって降りてきて教えてくれるなどという胡散臭い話ではなく、主人公が証拠を調べていて気がつくとか(ここの部分はバイオのアイテムを回転させるみたいに、プレイヤーに気づかせるというのもありだっただろう)そういった異様に親切ではなく、一種突き放したものが必要だと思う。
 せっかくのいろんな出来そうなゲームなのだが、基本的に追い詰め方が1本化されており、証拠集めパートも総当り式で、従来の探偵アドベンチャーとなんら代わらない。似たようなシステムの御神楽なんちゃらは、情報集めに関してもきちんとペナルティーが存在しており、情報不足だと推理できないなど、このゲームより先行していたにもかかわらず、そのあたりの酸い甘いをきっちり使い分けていた。また、かまいたちの夜などは、選択式アドベンチャーにもかかわらず、犯人をプレイヤーに入力させる方式だった。
 わかっている人はそういう壷を押さえてゲームを作るのだが、このあたり逆転裁判作った人はわかってないんじゃないかなあと。せっかくの法廷裁判ゲームという新しいジャンルを切り開いたのに結局一本道アドベンチャーと換わらないことしてるようでは意味がない。
 システムは面白いんだから、もうちょいその辺が何とかならなかったものか。
 せっかくのシステム主体のアドベンチャーという今の世には余りないゲームだっただけに、キャラ受けとストーリー主力の話に持っていったのは非常に残念だ。
 まあ、売れてるから、こっちが正解だったのだろうけど。
 俺としては、イマイチだなあ。
 面白かったら2や3に手を出そうと思ったが、正直微妙だね。
 と、愚痴が多いが、まあ、普通に楽しむ分には問題ないかと。2回はやらんだろうがな。まず俺の場合は先に面白いという先入観があったからこそ、がっかりしただけの話だし。