Bullet Butlers セルマ編終了

 ふう、他のルートと比べるとかなり長かったかもしれない。分岐後から大体6時間以上かかったもんなあ。にもかかわらず、短い、喰い足りないと思うのは、それだけ面白かったってことか。
 セルマルートは最後にしか選べないため、中盤でバンバン他のルートでもったいぶられていた事柄がガンガン暴かれていくのはなんだかなあとおもった。
 そういう意味では、各ルートごとに、各ルート専用の事柄をうまく振り分け、更には、各ルートごとのサプライズを用意したあやかしびとの組み立てのうまさを期待すると肩透かしを食らう。ぶっちゃけていってしまえば、あやかしびとには各ルート各ルートにいいようのない魅力があったのだが、このゲームに関してはセルマルートさえあれば後は不要という気もしない。もっとも、一番熱くなったラスボスは間違いなくヴァレリアルートなわけだが。
 他にもいろいろいいたいことはあるのだが、それでも愛すべき世界と愛すべき人々がいて、結局おもしろかったなあと。前作と比較さえしなければ全然面白い作品。ゆえに、ああ、こうだったらなあとか、そうだったらなあとか、思わないでもない。
 ただ、あやかしびとと同じスタンスで、結局求めるものはささやかなだけどかけがえのないモノと言うことだろうな。
 この作品やって思うことは、九鬼耀鋼というキャラクターが敵だろうが味方だろうが、どれだけ存在感を放っていたかということだろうなあ。アルフレッドも、シドも、その点でキャラクターが弱すぎるんだよな。牛スターブだけが、その可能性を秘めてたが、最後いい人になっちゃうからなあ…。しかも九鬼先生と違って理由もなしに。おいおい、あの狂気ッぷりはどこいったんだよってくらい。ちょっとかなしい。まあ、レイスはセルマルートのほうがレイスらしい生き様だったが。
 やっぱ、喰い足りねえなあ。