エヴォリミット 個別感想

 今日はネタバレ有り。
 なので、やる予定の人は続きを読む、やらない人は読まなくて良し。
 だってこういうの読んで喜ぶのってやって終わった人だろうし。何人いるんだよ、うちに来る人でそんな人。
不知火義一
 比較的DQNネームじゃない珍しい主人公。エロゲーに限らず、この手のラノベやらゲームやらの主人公ってDQNネーム多いもんなあ。
 東出さんの書く主人公ではおそらく一番平凡な人。そして、一番エロイ人。趣味がセクハラという珍しい属性もち。鋼のような信念を持っているのは東出さんの主人公では基本的に当たり前だもんな。どちらかというと心臓病もちでハンデのほうが大きいもんな。とはいえ裏事情があったけどそれでも数千人からの選抜を潜り抜けて火星行きの切符を手にしているので、なんだかんだと秀才ではあるようだが。
 というか、主人公に関しては書くことあんまりないんだよね。
 心臓移植の影響で感情が欠落していて悲しむことが出来ないって設定で、さも意味ありげにいつか悲しめないことを公開するときが来ると示唆されておきながら、さほど影響が無かったのがなんとも。一応そういったシーンあったけど、あっさり乗り切るからなあ。もっとどん底まで落ちるのかと思ったが。
 テッカマンブレードに似た設定で悲しめないなんて属性持ってるから、どんな鬱展開来るんだと身構えたのにそんなことは無かったから少々拍子抜けした部分もある。ホントはもっと落とすべきだったと思うんだよなあ。刀子ルートや逢難ルートの双七くらいまでは落とすべきだった気もするなあ。
 何かと背中で語らそうとするのだが、そういう部分は少々失敗しているように思える。いささか軽薄すぎるんだよね。とはいえ、特殊なバックボーンは心臓移植したときに元の心臓の持ち主の幽霊がついてきた以外にないのに、ちゃんと主人公しているのは面目躍如か。ここまで大風呂敷広げときながら実は何とかでしたとか、父親はなんとかという設定が沸いてこなかったのはすばらしいことだと俺は思うよ。まあ、バックボーン無しでも根性で進化できる世界だからなんだが。

雫 
 メインヒロイン。ツンデレというより凛デレというかんじか。クールというのとは違う。まさに侍。まさにヒーロー。そういう意味ではガンパレの芝村舞に共通する部分もあるが、彼女は人当たりも有りユーモアのセンスもある。とっても気持ちの良い人物。ちょっと珍しいタイプのヒロインじゃないだろうか。俺が読んでる漫画やエロゲにこういったキャラがいないだけかもしれないけれど。
 実は〜設定は彼女に凝縮されているため、設定だけ見たらこいつが主人公じゃないかとおもってしまう。100年前の戦いも決着をつけたのは彼女だったりするし。
 もっとも彼女のアースシードとしての設定は必要だったのかどうかいまいち不明なのだが。地球の意思に取り込まれて、感情も何もかもなくして、60を助けるために40を切り捨てるような人物になってしまったのを、主人公が助けるとかそういう展開があるのかと思ったらそんなこともなく、普通に種子とのリンクを切れるようなこと言ってたし。まるでストーリーに生かされてない設定な気がする。
 そして、彼女の能力、アカシャの箱。この能力が話のキモである。
 彼女は100年前これでカラミティモンキーズを封印した。そしてカラミティモンキーズの5人の一人シャノンはこの箱から封印脱出を目標にしている。どうもこの箱の封印は特殊な能力が無ければ解けないらしい。現にシャノンは他の4人の封印を解けてるが、他の4人はシャノンの封印を解いていない。まあ、シャノン自身が自分は封印されたままということを伝えてないみたいだが。
 ここの話は少々ややこしい。ひょっとしたらシャノンの項で書いたほうが良かったかなあ。
 シャノンはカンパニーマンという遠隔人形で封印されたまま活動しているのだが、外部からはアカシャの箱を解除できる。ただ、内部からは解除できないらしい。カンパニーマンを遠隔操作して外部から自分の封印解除すればいいんじゃないかと正直思ったが、ココはどうなんだろう。
 シャノンの最終目的、自身の封印解除。そのためにはアカシャの箱を実行する現場を目撃することにより、その能力を解析して自分の封印を解こうとしていたのだ。
 でもこれって、4人の解除したように、カンパニーマンを解して外部から解除すれば済む話じゃないかなあ。
 さりげなく会話の中にあったが、100年前にシャノンと対峙した雫は「厳重に封印する」みたいなことを言っていたので、他の人より強力な封印だったため外部からでも解除できなかったということにしておくのが一番矛盾がない気がする。ストーリーとしての説明としては少々舌足らずだが。
 重箱の隅のようだが、あまりに気になったので書いてみた。直接彼女の話じゃないわな。

 とりあえず今日はここまで続きはどうしよう。他にも書きたいことはあるんだが、別に他のヒロインの話じゃないんだよな。