るろうに剣心
ダークナイトライジングもアメスパもアベンンジャーズも見に行ってないのに、
久々に見に行った映画がこれだったりする。
長靴を履いた猫を見に行ったときに、予告やってて、その予告の出来がよかったってのが見に行った理由。
半分馬鹿にするつもりでダメージを減らすためにレイトショーで見に行ったわけだが。
これ、全然いいよ。デビルマンの再来の可能性もあったけど、久々にあたりといっていい漫画原作の実写映画化だわ。
気にならない部分がまったくないわけではない。
ただ、原作よりも落ち着いた雰囲気と、派手な殺陣、原作というより明治初期という空気感のほうを重視した舞台回りと、
思った以上にしっかりと作られている。
殺陣もよくできているが、カメラワークの勝利の部分もあるかな。その成果、画面がガチャガチャして殺陣で何してるのかわかりづらい部分も多々あるが。
ところどころ突っ込まれているワイヤーがあとは減点対象かな。大体のワイヤーはいいが、牙突はなんだこりゃってレベル。あそこだけは取り直せ。
牙突の構えは死ぬほどかっこよかったんだけどなあ。
アクションは剣だけじゃなくて、組み手や足技、投げ技なんかも多い。非常にがんばっていて見ごたえあり、不自然なほど派手でもないという按配。
原作の雰囲気を出しつつ、リアル路線で、でもやはりちょっと荒唐無稽だったりする。この微妙なファンタジー感がのめりこませてくれる。
ストーリーは序盤の刀衛まで。
もともと、刀衛までは和月が短期連載になった場合のラスボスと想定していたため、非常にまとまった話になっている。
薫と道場を頼むといわれた直後に弥彦が警察に駆け込んでたりと、突っ込みどころも多々あるが、まあ、おおむねすっきりしたストーリーといえる。
刀衛が「所詮人斬りは人斬り」といって死ぬキャラであるため、剣心の過去もうまく挟み込んでいる。原作ではもっとあとで扱われてたはずの部分も
前倒しにしてあるが、元のストーリーラインが一応の最終回向けだったためか、非常にきっちりピースがはまるようになっている。
唯一の難点が、刀衛が原作より弱いところか。
あの圧倒的な強さがよかったんだが。シシオよりこいつのほうが強かったように感じたもんなあ。
左之助の扱いがひどい。まあ、この話に、この男は不要だったりする。続編作るなら必要かも・・・あれ、続編でもあんまり必要ない気がする。
原作以上に馬鹿で、製作側も扱いに困ってた雰囲気がぷんぷんする、須藤元気と死闘を繰り広げるが、肉体的に圧倒的に負けている。配役が逆じゃないか?
や、まあ、須藤元気の左之助だったとしたらそれはそれで違和感バリバリだが。
そして、斬馬刀の使えなさ。雑魚にも当たらない上に、重くて邪魔になったのか、途中で捨てられる始末。
斎藤の扱いは原作以上の扱いかもしれない。まあ、剣心の過去にかかわってる人物だし、狂言回しとしても重要。ただ、武田観柳との決戦に唐突に現れるのもどうかなあと。
そのあとに、ガッカリ牙突である。構えだけはめちゃくちゃかっこよかったのになあ・・・
あと、蒼井ゆうはだめだ、みてておもうが、こいつ根本的にブスだ。美女って設定なんだから、美女を連れてきてくれ。
これなら蒼井そらをつれてきたほうがマシだったと思う。でも衣装の再現度は非常に高いため、首から下からしか映らないシーンとか、背後からのシーンはいい感じ。
アクションよし雰囲気作りよし、と思った以上に楽しめた。最初から敷居を高く設定して見に行くと肩透かしを食らうかもしれないが、
普通の心構えで見に行けばお?!って思う出来だと思う。
ところどころ、剣心や刃衛のへっぴり腰が見える部分があるのが難点だが。
予想していたよりもはるかに面白かった。
ぜひ、続編を作ってもらいたいものだが。
あと、海外で興行しても、これ、結構受けそうな気がする。ラストサムライなんかよりは・・・