エヴァンゲリオンQ
実は、土曜日に見に行ってたのだが、感想書くのは今日になった。理由は特にない。
さすがにネタバレはできる限り裂けて通る。
が、どうしても感想を述べると、内容に対する思ったことを書かざるを得ないわけで、余計な先入観を与えることになると思う。
なので、一応、続きを読むに隠しておく。
隠さずに、言える感想を言うと。
破のエンターテイメント路線ではなく、昔のエヴァ。ただしエンターテイメント路線を捨てたかどうかはまだわからない。
作品的には、スターウォーズの帝国の逆襲にあたる、最後のための、溜めの作品・・・だといいなあ。
ということ、破の用に、降りかかる理不尽を、シンジさんのチートパワーでねじ伏せた破のような痛快な展開はない。
もっとも、戦闘やアクションは、破路線を継続しているので、非常に迫力がかっこいいが、前作と比較して、動の部分より静の部分が多い。ほんと、旧エヴァに戻った感じがする。それをとやかく言ってる輩も居るが、元々エヴァってこういう作品だったしなあと。
しかし、風呂敷たたむどころか、さらに広げたので、ホントに次で完結できるのかという部分が不安である。
よく言う、「ちゃんと話せば理解できることなのに、誰も説明しようとしないため、すれ違った結果とんでもないことになる」パターンの話。よくいう、スクエニタイプですな。
もっとも、この話、よく出来てる部分は、この後で、「きっちり説明することで、対象の行動に志向性を持たせ望む方向へ制御する」というパターンも出てくる。もっとも、前者のパターンで誰も何も教えてくれないシンジが、何も信じられなくて差し伸べられたカオルの提示した未来にすがり付いて、そのまま暴走してしまう結果、とんでもないことになるのだが。
まず、前作でやったシンジのどんでん返しが、まるで無駄で、それどころかサードインパクトを引きおこし、人類はほぼ全滅状態まで追い込まれる。この作品、前作の14年後の話なのだが、破ででてきた予告がその空白の30秒間の映像と思われる。なので、Qでは破で流れた予告のシーンなんて1個も出てこない。
シンジは、封印されて14年後に対ネルフ組織ヴィレに救出される。もっとも救出が目的ではなく、初号機が目的だったみたい。ヴィレは主に旧ネルフの連中で構成されていて、ミサトが指揮官。というかゲンドウと冬月以外は全員寝返った模様。
そしてサードインパクトを引き起こしたシンジは戦犯扱いなので、新規合流組み(ようは新キャラ)連中や旧ネルフ連中から敵視される。
その上、お前はいらない、何もするなと説明も無く言われる。しかも首に爆弾つけられる。
このあたり、ミサトもリツコも一切説明しない。
破でシンジに命を助けられたあげく、レイ救出のため覚醒したシンジを散々煽ったのは、自分だったのを忘れているのだろうか。
ついでに言えば、あの時、シンジ以外にゼルエルを止められるものはおらず、シンジがゼルエルを止めてサードインパクトを起こさなかった場合、ゼルエルがサードインパクトを起こしていたので結果は同じである。シンジを攻めることがそもそもおかしい。
復活したアスカもシンジを攻め立てる。もっとも、救出時にシンジの名を呼んだり、最後のシーンなどを思うと、シンジに対して思うところがあるようだが。
ミサトもリーダーゆえにシンジに冷たく当たっているが、それでも情は残っているようで、レイに連れられて逃亡したシンジの首の爆弾を爆破させることができなかったりもしているのだけど。
けど、これ、ちゃんと一から説明してたら、シンジはネルフに走らなかったしフォースインパクトも起こさなかったわけなのだが・・・
ゲンドウは相変わらず、で、レイは新たなクローンなので、シンジが助けたレイとは違う。
世界がサードインパクトで滅びかけていて、それをしたのはシンジだと知り、シンジは絶望してホモになる。
ホモダチのカオルが、一緒に世界を救出しようと提案して、ノリノリでそれを実行。ところが、これってはめられたってカオルが気が付いて、止めようと提案するも、差し出された明るい未来をシンジは忘れられずに、暴走してゲンドウの策略に乗ってしまう。
これ、カオルただのピエロじゃね?
フォースインパクトだけはかろうじて防げたものの、シンジは目の前でカオルの首がすっ飛ぶところを見てまた根暗モードに。
とまあ、やることすること全て裏目に出るという、いつものエヴァ。破はいったいなんだったのだろうと。
しかし、急を証するだけあって、話は今までになく変貌した。本来なら序破急ということで、ここで終わらなきゃいけないのだが、行ってしまえば起承転結の転なので、溜めの話し。結をどう結ぶかでこの作品の評価が決まるんだろうなあ。
とりあえず、説明と会話は大切だぜって事がよくわかる作品。