ベルウィックサーガ

 発売一日前だが入手。
 これだからこの店は店員の態度が糞悪いが足を運んでしまう。
 イース4に至っては昨日に既に売っていた。もっとも様子見だけど。
 
 まあ、最初のさわりの感想は、
「キャラがちいせえ・・・」
 普段、グラフィックなんか気にしないといいつつ、この発言はいかがなものかと自分でも思う。が、一つ勘違されても困るのではっきり言うと、
 グラフィックに拘らない=見た目が適当なのを許容する
ではない。
 そりゃ、画面も綺麗に越したことはないのである。
 俺が最近のグラフィック偏重主義に反発を覚えているのは、
 グラフィックのみしか売りがないゲームがもてはやされてるから、みんな似たような見た目だけのものを大量生産している
 事に対しての反発である。
 見た目も中身も最高峰と言うのが理想なのだ。
 で、このゲーム、いきなり見た目のところで難点な訳で。
 もっとも、ヘックス画面になると、キャラが小さくてもあまり気にならない。
 戦闘シーンのキャラも小さい。
 カメラが遠めにある見せ方なので、実際の大きさはFC時代のキャラとさほど変わらないのに、よけいにちまちま見える。
 馬で疾走するから、そのまま攻撃するのかと思ったらいちいち立ち止まるし。
 まあ、ティアリングのグラフィックの時に思っていたが、こいつら、見た目の演出するのくそみそに下手な。聖戦やトラキア時代のあの限られたグラフィック繋ぎ合わせて、格闘ゲームかと思わせたようなアクションなんて片鱗も残ってない。
 あと、音楽もしょぼい。知り合いが、FEの最新作の音楽が元からFEの音楽作ってる人にも関わらずたいしたこと無いと言っていたが*1こっちのはもっと酷い。
 ここまで、演出下手、見た目しょぼい、音楽最低レベルとダメ三つからんで来ると、あとは中身で勝負するしかない。ある意味男らしいといえるだろう。
 流石加賀だ。裁判で堂々と、
ティアリングサーガが、ファイアーエムブレムの続編と言う認識で、FEのファンが買うとは思わなかった」
 と、いけしゃあしゃあといってしまう男だ。エムブレムサーガってタイトルつけてたし、ファンサイトに書き込みまでした事がある男は言うことが違う。
 まさに、漢。ちなみに漢と書いておとこと読め。
 で、肝心の中身なのだが、合同ターン制っていうのは、交互にキャラを動かすこと。まあ、バトルテックの簡易版だな。
 別に目新しいシステムではない。こんなもの20年以上前から存在している。何を今更えらそうに新システムとか言ってるんだか。
 ただ、キャラを交互に動かすのではなく、ステージ上の総ユニット数から割り当てられている模様。敵と味方の比率から、行動回数がきまる。敵のほうが大抵多いので、1ターンの行動数は当然敵のほうが多いし、2ユニット同時に敵の行動というのもざらにある。で、勝敗がきまって相手のユニットが減ったとたん一気にこっち有利になる。
 まあ、結局、「戦争は数だよ兄貴*2」ってことだな。
 1ターンを交互に動かすと、どうしても、ユニット数の差が影響するのは仕方の無い話。敵が基本的にばらばらに行動するのに対して、こちらは固まって動かすと言う戦術を行使することでバランス取ってるんだろうな。
 この、合同ターンって言うのは、まあ俺の予想の範疇をさほど越えたものではなかった。シャイニングフォースみたいにすばやさ順っていうほうが公平な気がするが、あっちだと戦術に幅を持たせられないからなあ。これはこれで良いんじゃない?
 で、気になったのは、全体的な命中率の低さ。
 相手平地なのに命中60%以下なんてざら。ちなみにこっちへの命中も低い。
 シスター平地に突っ立ってるのに命中30%でよけまくりとか。
 せっかく攻撃当たったと思ったらシールドでガードされる。
 うは、爽快感も糞もねえ。
 ついでに言うなら戦術的な爽快感も薄い。何しろ命中率が低いため、計算できない。エムブレムは詰めエムブレムという言葉があったくらい、戦術を駆使することが出来た*3にもかかわらず、もう攻撃外しまくりのせいで予定どうりに事が進まない。命中80%だと、この攻撃で倒して〜って作戦が立てられ、大抵が成功し、たまにはずすと、がっくりきながらも仕方ないなあ〜って思うのだが、この場合、既に攻撃外すことを頭にいれとかないと計算が成り立たない。
 酷くストレスがたまる。
 まあ、大戦略に近いといえば近いか。もっとも、大戦略はあからさまな囮作戦とか出来るのだが、ユニット死んだら終わりという印象がぬぐえない、エムブレム系ゲーム*4でんなことできるか。囮できるのは1人で騎士団つぶせる化け物ユニット*5だけ。
 今のところ、いい部分があまりない。この前でたFE蒼炎の軌跡のほうが良い出来な気がする。
 まだ1章しか終わってないけどね。
 いいところはロードが短いこと。でも、マップ戦闘にしてもちまちまとしたキャラを無駄に動かしてるため結構時間かかる。ホントろくなことしてない。
 武器が壊れる回数が数字じゃなくなったこと。これはいいことか悪いことかはわかんないけど、面白い要素ではないかなあ。いきなり壊れるのも困りものだが。あと、弓矢は弓と矢が別々になった。強い矢とか弱い矢とかうちわけできる。ユニット育てのための手加減もしやすいかな。
 あと、通常戦闘だと経験値が一切入らない。ちゃんと止めさすか捕らえないと経験値がもらえないのだ。そんなわけで、全然レベル上がらない。1章じゃ一人も上がらなかった。だって、レベル1のキャラが敵倒しても15とか場合によっては8とかしかもらえない。全然強くならない。
 ただ、スキルは結構良いかも、捨て身とか、命中と攻撃力上がる代わりに必ず反撃食らうとか、反撃されない止めさす状況で使うといい感じ。これも天外2とかの奥義のパクリだけどな。
 しかし、全体的に誉める点が少ない気がするなあ。
 もっともここまでこき下ろしていうのもなんだが、予想していたものよりは全然良いできだとは思う。こじんまりとまとまってるみたいだし。より、戦術性が増したと思うのだが、命中率の低さがランダム性を大きく加えていて戦術の醍醐味を減らしていると言う気もする。まあ、攻撃外すことも想定に入れて戦術を組み立てろと言う話だろう。
 ・・・売っぱらうかな。
 ちなみに、このシステムでゼルドナーシルトみたいなの作った方が絶対面白いと思うが。もう、どっかのボンボンが世界を救う話は飽きた。
 野心剥き出しの傭兵が、あっちについたりこっちについたり、して、自分の国を築き上げる話のほうが絶対面白い。
 歴史物だって、そうだろ、劉備の話より、簒奪もくろむ曹操のほうがいいキャラで見てて面白いし。
 
  

*1:ちなみに俺はそう酷いものとは思わなかった、というより、FEの音楽自体もともと高いレベルに無い。こんなものだ

*2:最近こればっか

*3:時代もあるとしとこう。まあFC版の話

*4:加賀やヒゲがいくら否定したってFEの亜流だよな。ちなみに亜流というのは真似した2流とかそういう意味、似てて面白ければ傍流を名乗ること出来るんだが、ティアリング見てるととても本家と比較したくなくなる

*5:能力値の上限引き上げた弊害だよなあ。能力値20限界のFE紋章の謎は地雷作戦はやっつけ負けという現象をよく引き起こしたのだが、特に第二部の終章手前あたりのバーサーカーがやばい