少林サッカーorカンフーハッスル

 二本まとまったセットを買った。
 で、まず、少林サッカー
 どうもこの映画、フィルターがかかっていた模様。はじめてみたのはレンタルで借りた時かな。当時は映画館で見なかったことを後悔したものだが。
 二度目見るといまいちだった。
 いや、面白いことは面白いが、かつての俺がそこまで大絶賛してた理由が不明。普通に面白いが途中の話がかったるい。
 とにかく主人公達が途中まで惨め過ぎてやるせなくなる。そこから大逆転するから面白いんだが。途中のかったるさは最後の大逆転への布石。ただし、最後の大逆転部分もいまいちすきっとしない。
 ヒロインの扱い方はチャウ・シンチーらしいといえばらしいか。不細工なヒロインが間違った方向に化粧してきたり。最後何故かスキンヘッドになって登場。しかし顔の痘痕は治ってた。夏目雅子もそうだが、美人はスキンヘッドでも美人。
 ただ、太極拳の化ケイで受け流すって発想は良い。まさに柔よく剛を制す。その逆もまたしかりなのだが。
 無問題2もそうだったが、美人女優にブスメイクして最後に美人で登場するパターンってあっちではメジャーなのかな?
 最後のカタルシスまで見れるかどうかがポイント。そこまでの部分は見て耐えれる人といない人といる気がする。じらしのテクニックだがじらしすぎと言うか。俺は1回目見たときは耐えれて2回目は駄目だった模様。ためてためてためてどかーんと言う作品。そういう意味ではリベリオンも同じか。
 逆にカンフーハッスルのほうは映画館で見たときよりも楽しんで見れた。俺の不幸は俺が映画館で見たとき、少林サッカーを美化したフィルターを通してみたことか。話の流れがむちゃくちゃなのは言うまでもないのだが、テンポよく、そして、見せ場を随所に入れている。もちろん最大の見せ場は最後のシンVS火雲邪神だがそれ以外でも盛り上げどころを随所に入れている。最初から最後までハイテンションで潜り抜けていく作品といえる。そういう意味ではマトリックス的。まあ、マトリックス関係者も製作に関わってたはずだ。
 もうこれでもかといわんばかりに飽食気味に派手なアクションが挿入されていく。途中のシンと大家の追いかけっこなんかは面白いかどうか微妙なとこだが。
 ヒロインの扱いは小林サッカーよりもかなり綺麗にしている。まあ、小さい時の正義感が元で悪に走ったが最後まで小さな正義を忘れきれなかった主人公と言う設定が影響してるのだろう。その小さな正義を刺激するのがヒロイン。もっとも、この話、シンが斧頭会を騙らなければ怒らなかったので、結局自分で自分の尻をぬぐっただけの話だが。その割には死者出すぎだけど。小林サッカーのメンバーが随所に違う役で出てくるのは、チャウインシーに限らず、香港映画*1その物の醍醐味だろう。結構同じメンバーを使うことが多い。ジャッキー映画でもそう。まったく違うシリーズで敵味方入れ替わってったり、別の映画ですごい情けない役が別の映画だとバリバリの達人とかで出てきたりするのは面白い。裏から見た見方だけど。
 トータルしてみるなら、一作品としてみるなら、カンフーハッスルのほうが上だろう。ただ、やっぱ小林サッカーの突き抜けた発想はやっぱ越えられないかな。まあ、ずいぶんとカンフーハッスルの株が上がって少林サッカーの株が下がったが。2度見ちゃいけない映画ってあるんだねえ。
 面白く感じても2度やってはいけないゲームがあるのは知っていたが。

*1:この映画って香港映画だっけ?