突撃!へっぽこ冒険隊

 やっと本屋で見つけた。回る事7件くらい。これ1冊のために通販はやだなあと思ってたが、送料はらってでも通販で買ったほうが楽だった。消費した時間を考えると・・・。
 新ソードワールドリプレイのへっぽこーずの漫画。といっても、原作の漫画版ではない。どっちかっていうと番外編みたいな話。リプレイみたいな大事件に関わることなく、なんとなくへっぽこーずたちの日常を書いてる作品なので、リプレイの補完みたいなイメージで読むと吉かと。
 内容は面白いがむやみやたらとサービスカットが入る。イリーナとマウナはしょっちゅう裸だ。
 リプレイ読んだ人が肩の力抜いて読むと面白いだろう。もっともリプレイ本編だって気合入れて読むようなものでもない。完全にリプレイ読んだ事ある人向けの漫画。でもまあ、こういう漫画かってのは元のファンへのサービスって色が濃いから当然といえば当然だろう。しかし、バスやエキューの印象が薄い。まあエキュー主役の話もあるが、これじゃあエルフフェチと言うよりマウナフェチだ。リプレイでは基本的に優秀なエキューが一番デフォルメされてた罠。逆にヒースの傍若無人ぶりは多少なりを潜めてたし。
 この漫画読んで痛感するのはリプレイという形式の読み物の独自性だろうなあ。なんせ、作者は一人じゃない。じゃあ、一つのテーマを複数の作家が書いてるのかと言うとそうでもない、6人から7人の作者が一つの作品を作るという形式なのだ。主要登場人物一人に付き一人が書くみたいな雰囲気で。そりゃ、一人で書いてると思いがけないような発送の会話ややり取りが生まれるのも当然だろう。漫画にするとどうしても一人でキャラの掛け合いを考えないといけないから、どうしてもやり取りのバリエーションに劣る。この漫画を例にすると、ヒース、イリーナ、マウナのキャラが立ち過ぎて、バスの印象が薄く、エキューはエルフフェチと言う一点でしか表現されていない。漫画なので読みやすくテンポも良いが、キャラクターの掛け合いの妙と言う点ではリプレイより格段に劣ってしまう。でもまあ、この漫画の出来が悪いわけではない。普通に面白いし。リプレイのほうが特殊なのだ。
 ちなみに、ソードワールドのリプレイは、スチャラカ冒険隊(第一部)第二部の連中、バブリーズ(第三部)ミラルゴ編第四部、へっぽこーず(新)ペラペラーズ(新)とあるが、とにかく異名が付いてる連中の話は面白い。ペラペラーズは正直微妙だが。後から異名がついたと言うより先にそっちがあったと言うイメージか。
 テーブルトーク特有の神(GM)と悪魔(プレイヤー)の化かし合いの妙を知るならバブリーズが、読み物としての面白さならへっぽこーずがお勧め。俺がTRPGプレイすると大抵バブリーズみたいな雰囲気になるんだけどねえ。あそこまで化かし合いしないが。第二部、ミラルゴ編は正直いまいちだったなあ。当たり外れがあるのは仕方ないだろうけどね。
 へっぽこーずの長編小説第二段も出るそうなので楽しみ。