グランディアⅢ その2

 段々展開がつまんなくなってきた。戦闘は楽しいだけにもったいない。
 今思うと終盤こそ不満があるがグランディアの出来の良さが懐かしい。まさに冒険活劇、少年が大人になっていく話だった。
 なにしろ、旅に出る前はおなべのフタとかを伝説の盾だって言って探し回ってた子供だったのだ。それが遺跡の中で変な啓示を受けて旅立つのだが、ジャスティンの場合、使命とか無くてもいずれ旅に出たのは想像に難くないし。そもそも世界の壁を越えるあたりまではあまり裏とは係わり合いないし。あったとしてもジャスティンの行動原理は見たことの無い場所にいきたいと言う冒険者そのものだった。主人公の成長物語と世界の命運と言う部分は後半に置いといて、前半はひたすら主人公の冒険意欲を満たすように作ってある部分が、キャラの造詣を丁寧に描く結果に繋がったと思う。とにかく前半はドタバタ冒険活劇を貫いてたし。それだけに後半のグダグダな展開はいただけなかったが。それにやってることはルナ・ザ・シルバースターと何ら変わってなかったし。
 グランディアⅢも主人公は空に憧れる少年なのだが、序盤からどうもきな臭さの方が目立ってあまり主人公が空を飛ぼうと言う意欲を見せない。飛行王とやらにあったら、飛行機くれくれとせがむ我侭なガキだし。19機も作って飛べないからって他力本願過ぎるだろう。せめて、弟子にしてくれとかのほうがすっきりする。で、ホイホイ飛行機作るほうもアホだし。しかもすぐ壊す。そんで臆面も無くもう一機ねだりに行くし。ねだられた方も何も言わずにすぐに用意してあったし。なんだ、この展開は。
 既にやる気ゲージが下がりつつある。ジャスティンの熱意は見てて楽しかった。だって、彼は人に頼らないし。仲間の手助けや旅先で知り合った人々に助けてはもらっても、必ず率先して自分でやろうとする。自分で届かないからって他人にクレクレするような男じゃなかった。しかし、今回の主人公は口ではいいこといいながら結局他人だのみだ。まあ、ただの詐欺師のアロンソの言葉にころっとだまされてる親子にふさわしいといえばそうか。とにかく、どのキャラも造詣がいまいちに思えて仕方が無い。ヒロインはまあ、石投げれば当たるくらいどこにでもいる自己陶酔型悲劇系ヒロインだ。いずれ暴走して迷惑をかけてくれるだろう。主人公は吠えるだけの我侭なガキ、アロンソは口だけの詐欺師。あんな醜態晒しておいてかっこつけてアホかと思った。だまされる主人公達もアホだが。ミランダが唯一、いいキャラだなあと思ってたが、結局アロンソにたらしこまれた。まあ、典型的なジゴロだしなこいつ。情けないとこ見せるのも作戦のうちってか。
 しかし、空中コンボは楽しい、戦いに入ると空中コンボばかり狙ってる。そのおかげで死にかけることもしばしば。まあ、基本的な戦闘は最初の頃から何も変わってないので、こういうようその追加くらいはねえ。