お勧めシミュレーションRPG デア・ラングリッサー

 最近、下火どころか消滅しそうな勢いのジャンル。ああ、タクティクスオウガもどきなら沢山あるけど。タクティクスもどきには興味が無いのであれは無視しよう。タクティクスオウガからサイトのタイトル持ってきてるのにねえ。
 で、実は一番お勧めのシミュレーションRPGというとSFCのデア・ラングリッサーと言うゲームになる。
 今は無き*1メサイアと言うメーカーの出したゲーム。実はここのメーカーラングリッサーが有名だが、それ以外にも良作を出してるメーカーなので最近新作出さなくて寂しい限り。メサイアのゲームで他に面白いものと言うとレイノスシリーズ*2やシュビビンマンなんかがある。後者なんかはかなりマイナーな気がするが。ちなみにレイノスシリーズは1も2もすごく面白い。まあ、2は難易度高くてなれないと1面すらクリアできないけど。
 で、このデアラングリッサーってゲームはメガドライブで出したラングリッサー2の移植版に当たる。
 ただの移植ならラングリッサー2を挙げるのだろうが、移植に当たって大幅に改造してきた。システムはそのままにストーリーを。
 どういうことかと言うと、話しに分岐をつけてきた。
 しかもそれが半端じゃない。ラングリッサー2では終始敵だった帝国軍の仲間になれるし、さらにその先の展開では帝国を裏切って闇の軍勢に走ることもできる。更に闇の軍勢すら裏切って光輝の軍勢を相手に最終決戦と言う燃える展開に。無論、帝国ルート以降は、かつての仲間たちと壮絶な死闘を繰り広げていくことになります。最終的にはヒロインまでぶち殺す始末。酷い話ですが、しかし、このIFの物語が楽しい。
 普通、この手の分岐をつける場合、途中の経過が変わるだけでエンディングはほぼ同じですが、当然、このゲームは結末やラスボスすら違います。全てを敵に回したルートでは、ラング1の英雄等まで含めて敵に回します。ラングリッサーを知っていればいるほど楽しめるゲームですね。
 この路線は好評だったらしく、ラングリッサー2のこれ以降の他機種への移植は全てデアラングがベースとなりましたし、3と4でも分岐が作られました。3はヒロインごとにでしたが、4はルートこそ少ないけれどデアにあった、全てを敵ルートが作られています。一見ヒロイン萌えを狙ったと思われがちな後期ラングリッサーですが、以外といえば以外なつくりですね。

 あと、お勧めのもう一つの理由は、他のシミュレーションRPGに無いシステムと言うところでしょう。
 このゲーム、名前付きの指揮官ユニットに10人単位の部隊を付属させて戦闘するゲームです。最低2部隊、最高で6部隊でしょうか。後のシリーズでは複数の種類のユニットを雇う特殊能力とかも出てます。これは蛇足だと思いますが。
 で、兵士の能力は決まっています。敵も見方も同じ。ですが、指揮範囲内にそのユニットがいれば指揮官の指揮能力が反映されて劇的に強くなります。大抵指揮官ユニットは兵士ユニットを蹴散らす強さを持ってますが、指揮能力が高いと部下だけで指揮官が倒せるくらいに。ちなみに、この指揮官能力はFEやスパロボでも最近採用されています。スパロボの指揮官技能と言うとわかりやすいかな。
 指揮官が死ねば、その部下ユニットは全部撤退します。ですので、戦術的には雑魚にかまわず指揮官を攻撃して倒すのが一番楽な方法になります。ですが、雑魚ユニットは経験値を落とします。
 じっくり敵を減らして指揮官を育成するか、それとも単機決戦を挑むかの選択を迫られます。そして、このゲーム、大抵のマップに制限が設けられます。敵より早く村人を助けろ、戦場からの離脱など。プレイヤーはここで、短期決戦を挑むか、育成を考えるか選択に迫られます。そして、このゲーム、ある程度育成して無いと終盤のボスに勝てません。デア・ラングリッサーその傾向が特に強く、闇勢力や独立ルートに行った場合軒並み敵が凶悪です。しかも時間制限の厳しいマップばかり続きます。規模としては最小勢力に属することになるので敵の数は膨大です。はっきり言ってマゾ仕様のゲームなのですが、これがまた燃える燃える。
 一見、見下ろしがたの2Dシミュレーションですが、非常に良く練られたシステムだと思います。5作品出して、3以外はほぼ同じシステムだというのも完成度の高さを示しているでしょう。
 今だと中古で500円くらいで変えますので、是非やってみることをお勧めします。ロムソフトなので、非常にサクサクと快適に動きますし*3今のDVDやCDのゲームがいかにレスポンス悪いかを悟ってしまうと厳しいものがありますが。
 個人的にはこのシステムで、ゼルトナーシルトのようなゲームを出してもらいたいものです。
 とにかくお勧めのゲーム。全ルート制覇するのには100時間位かかるので暇つぶしにももってこいかも。

*1:あるのかどうか知らない

*2:ヴァルケンも含む

*3:昔はこれがあたりまえだった