FF6

2006-06-21
 id:flyfreeさんとこの記事から。flyfreeさんとこの思い出の作品シリーズはかなりのお気に入り。意見が合う時も合わない時もあるが、どちらにせよ懐かしさがたまらない。
 で、今回はFF6の話。
 まず、flyfreeさんは以下のように言っている。

スクウェア黄金期を彩る作品の一つであり、言うまでもないが日本製RPGの双璧の一方たるFFシリーズの第六作目。

 個性に溢れ魅力的な登場人物たち、時にシリアス/時にコミカルな物語、緻密に描き込まれた画像、耳に残り心に訴えかける音楽。どれをとっても一級品な作品であり、古き良き時代の面白さと新しい様々な要素がバランス良く組み合わさっていたまさに黄金時代の作品と言って過言では無いだろう代物。表現として描く部分と描かない部分のバランスの妙で、想像の余地(シャドウやガウなどの過去)を残した見事なバランス。前半の運命に翻弄される感じを表現する物悲しさに溢れた/中盤の世界が荒廃した感じを醸し出す/終盤の希望を盛り上げるフィールド音楽(特に『仲間を求めて』)や数多くのアレンジがなされて戦闘音楽の中では『ビッグブリッヂの死闘』と並んで人気の高い『決戦』。鉄と蒸気/剣と魔法の両立する世界を見事に描いている視覚面での表現。数え上げれば限が無いが、SFC時代のRPGにおいて傑作の名に恥じない様々な良点を搭載している。

 まさにそう、しかし、これに続いて、

……ただ、本作辺りから始まった傾向として『プレイヤー側の能力のインフレ』については少々疑問符が残るところではある。お陰で本作と次作では戦闘部のバランスが非常に悪くなっている。この辺りは戦闘を楽しむ(硬派?)ユーザーから手痛い批判を受けている……まぁ、簡単にカウンターストップするような作りは幼稚だと叩かれても仕方が無いわなぁ……このインフレの所為で荘厳な登場をしたケフカ(や烏賊セーファ・セフィロス)がネタ≒登場即撃破と化している訳だし。

 と、続いている。って、FF6の記事ほぼ全文引用やん。すみません、flyfreeさん、気に入らなかったら言ってください。即刻削除します。

 FF6というのは、俺の頭の中ではFFでも屈指の名作であるということは理解している。だが、俺の感性はそれを許さない。これをゲームとして認めることは出来ない(言いすぎ)その主な理由は、ゲームとしての楽しさの欠如にある。ぶっちゃけて言うならflyfreeさんの言う後半の部分の文章が該当する。
 FFの123は非常に難易度の高いゲームだ。1は適当に進めたら、沼地の洞窟あたりでボコボコにされるし、その後も浮遊石を拾う洞窟で対外ひどい目にあう。ラストダンジョンもめちゃくちゃ広くて即死ものの敵がうようよいる。
 2は育て方間違ってたら、やり直したほうが早いんじゃないかというくらい難易度が高い。FF3はコントローラー握ったまま寝てしまうほど危険で長いダンジョンが待っている。古代の洞窟もうっとおしいし。
 FF4はFC版と比較して、それほど難しい局面はないが、それでもラストダンジョンはなかなか歯ごたえがあった。FF5もそれは同様だ。
 しかし、このFF6。ほぼ全編を通して、ピンチになることがほとんどない。序盤のバラバラになったあたりで苦戦した記憶があるくらいか。ラストダンジョンなんて惨憺たる有様だ。別にアイテム収集とかキャラ強化などしてなくても、何の問題もなく三闘神もケフカも粉砕できる。というか、セリス、セッツァー、エドガーの3人だけで何の問題もなく裏技もなく簡単にクリアできる。すべての要素が、究極のRPGになる要素を持っていたのにゲームバランスの崩壊ですべてを台無しにしたゲームといえると思う。
 惜しいなあ、戦闘さえ良く出来てれば、天外魔境Ⅱを超える可能性を秘めたゲームだったのに。このあとにFF7をやって、俺はFFをある程度見限る要因となった。FF12で多少の信頼を取り戻してはいるが、FF11は毛色が違いすぎる+ゲームは面白いが、バランスはめちゃくちゃというのは信頼を取り戻す要因にはなるまい。
 ところが、FFファンにはこの6を最高傑作に推す人が多く(FF10も多い気がする)彼らと俺とは違う星の生物じゃないかと思うくらい会話がかみ合わなかったものだ。まあ、今思うと面白さの主張する部分が違いすぎたんだけどな。彼らはゲームの面白さなんて二の次で、シナリオとキャラトークと音楽が評価の対象だったわけで、俺はゲームにゲームを求めて何が悪いという考えの人間だったから、何をおいてもゲームにとって一番重要なのはゲームとしての部分に価値を求めるわけ*1で、そこに大きすぎる差異があったわけだ。今思うと俺も若かったがいい勉強にもなった。
 まあ、ぶっちゃけ、シナリオも音楽もキャラもゲームもバランスもすべていいゲームがあればいいのだが、そんなゲームなんてない。唯一それに該当するゲームが天外魔境Ⅱだとおもっている。ゆえに、俺はシナリオ主体のRPGで天外Ⅱを超える物はないといっているのだ。恐らく、この先も現れないと思われるが。
 FF6というのは、FFの最高峰でありながら、俺にとってはFFに諦めを覚えさせる原因となったという因縁深いゲームなのである。そんなたいそうなものでもないがな。

 あと、このソフト定価が11400円と、光栄に匹敵する値段だった。当時高校生の俺には相当高いゲームだったのを覚えている。そんな大金はたいて買ったのに、このダメな部分でげんなりさせられたので、俺は相当頭にきて、しばらく相当のアンチFFをうたっていた覚えがある。今は落ち着いて冷静に、FF6はストーリーやキャラや音楽だけみれば、すごい傑作だよな〜とか思えるようになったが、やはり、大金払って大損こいたという考えが当時はあったのだろう。それまでは相当のクソゲーでもない限りゲームが詰まんないとは言わなかった俺が公然とゲームの悪口を言うようになったのもこのゲームが原因である。
 俺にとってはターニングポイントになるゲーム。
 深い憎悪は愛に似ている。
 鋼屋ジンさんがそんなことをデモンベインで言ってたが、それはただしいなあ。といってみたり。

*1:ギャルゲやエロゲまたアドベンチャーゲームの場合のみここを求めない。というか求めても仕方ないだろう。なので、機神飛翔デモンベインは墓まで持っていくというかこれをやった以上死んでもいいくらいなのだが、アクションを名乗っている以上点数は低くつけざるを得ない。あ、嘘です。死にたくはないです。