パイレーツオブカリビアン2 デッドマンズチェスト

 さすがに初日のレイトショー。なかなかに埋まってた。それでも7割ほどって、この映画館ほんとに大丈夫か?
 さて、行きつけの映画館の閑散振りはどうでもよく、映画の話。

 なんか、実は三部作でしたということらしく、今度はデイビー・ジョーンズの心臓をめぐって奔走する話。しかし、前作の話をすっぱり忘れてる俺にはデイビージョーンズとジャック・スパロウの関係がイマイチわからん。
 まあ、呪われてクラーケンに狙われたからそれを何とかしようと、一応友人らしい、ウィル・ターナーをだまして色々やってみましたけど、やっぱダメでしたという内容。前作に恐らく出ていた(うろ覚えすぎ)提督が心臓を手に入れて地位回復して漁夫の利を得るという話でもある。まあ、3部作の中間だから、主人公たちの敗北で終わるというのはただしい引き方だろう。帝国の逆襲の時からの伝統だ。
 全体的には相変わらず何を考えてるかわからないジャック・スパロウが船長の威厳も少なく散々な目にあうのと、うっとおしいくらい熱血漢のオーランド・ブルーム演じるウィル・ターナーの父親との邂逅が主軸かな。最後の最後に新船長として出てきたのはウィルの父親のターナーだと思う。途中で出てきたときのように特殊メイクしてないが、同じ顔に見えた。
 全体的にコミカルなシーンが多いが、コミカルメインなのは相変わらずジャック・スパロウなんだが。というか、ウィルが主人公に見えて仕方がないし。とはいえ、ジャック・スパロウも最後の最後は魅せてくれる。かっこよく登場してクラーケン追っ払って、再びクラーケンと退治。普段は戦いを避けるし、逃げ回るし、情けないことこの上ないジャック・スパロウだが、本当に土壇場になると肝が据わる。常に俺は強いぜってオーラを発するキャラより、こういうジャック・スパロウみたいな人間の方が好きだなあ。
 点数つけるなら70点くらいかな。正直なかなか面白かった。
 デッドマンズチェストと銘打ってるが、話の中心は、そのチェストの鍵をめぐる争いだったりする。まあ、最終的には箱にたどり着くんだが。頭空っぽにしてみてもいい作品ではある。
 何が面白いとか聞かれると正直困るのだが、雰囲気かなあ。ジャックの独特のしぐさやとぼけっぷりだったり、海賊の持つ空気といい、あの汚らしい世界観といい、それらの雰囲気がいい。まあ、これはマスクオブゾロでも感じたことなんだが。
 とはいえ、前作もそうだが、こいつら海賊としてどうよ? と聞きたくもなる。お宝を求めようとしないんだもん。前作は確かアステカの金貨の呪いだったせいか、宝は絡まなかった気がするが、こいつら全然海賊家業してるように見えないし。船と戦うのもフライングダッチマンだけだしなあ。ブラックパールの戦闘もラスト直前だけだし。
 一応、ジャック・スパロウが香辛料を売ってるという話はちょっとだけ出てくるんだけどさ。
 前作好きなら見に行ってもいいかも。雰囲気はそのまま、敵か味方かわかんないジャックスパロウ(主人公なのに)とかもそのまま。
 キャッチコピーもそのまま、最後のクラーケンと退治するジャック・スパロウは鳥肌立つくらいかっこよかった。
 しかし、3でジャック・スパロウの出番がめちゃくちゃ少なそうな気がするのは気のせいだろうか。3は2と同時に取ったという話なので、今年中には公開してくれるだよなあ。
 追記:って、なんか調べてたら3は来年の5月26日とかだって。正直長いなあ。こういうのは半年以内に出した方が売れそうな気がするが。ちょっと待ち遠しいね。