クロノベルト かりそめの旅人たち

 さて、こっちはパッケージにはあやかしびとルートと書かれてるが、実質主人公はアルフレッド。
 とはいえ、バレッドバトラーズルートに比べると、あやかしびとの連中はきっちり出てきている。
 しかし、逢難といい、こんかいの新キャラといい、とにかく、東出さんは予想外の萌えキャラ用意してくるな。
 なので、以下ネタバレ。ちなみに、これ書いてる時点で、実は全ルート終了してたり。
 九鬼先生と同じく、雲外鏡に地球に送り込まれたアルフレッドが、自分の失ったものを探すという話。
 まあ、母親が死んだ時に失った人間性を徐々に取り戻す話なんだけど、ある意味、本編の完璧な補完話。
 というのも、本編のアルフレッド、行動の動機が不可解すぎる。ようは、掘り下げが余りされなかったのだ。なので、そういう部分がアルフレッドからの視点で描かれることでより明確にされる。まあ、一応、アルフレッドの心情は本編でも語られてはいるのだが。
 そんなわけで、全体的に、アルフレッドが生徒会の連中やヤタガラスと交流しながら人間性を取り戻し、同時に、かつての自分がどれほど罪深い人間かを悟り、リックが何故自分に勝てたのかを悟っていく話。
 
 作品全体を通して、どのルートを通っているのかをぼかしている。まあ、ファンディスクなら当然かもしれないが。たとえば、このルート、選択し次第では、アルフレッドが死んでしまう*1その場合、はヴァレリアルートだと判明する。が、時間軸的にこの前の話になる九鬼編では、リックがルタを持っており、ヴァレリアルートともセルマルートとも取れる。確か、どちらのルートも最終的にリックがルタを持っていたはずだし。ベイルの有無に差があるが。まあ、あえてどのルートだとはいってないんだが。ただ、九鬼ルートではベアトリス出てくるしなあ。ギュスターブルート、じゃない、ヴァレリアルートでは最期成仏したんじゃなかっただろうか。ちょっと記憶曖昧。もっとも、あやかしびとの方は、すずルートがベースな気がする。一奈の死に様がそれを物語る。すずルート意外では、九鬼は一奈を全部直接手にかけているが、すずルートだけはそうじゃない。あと、九鬼が死ぬ直前の記憶が双七と戦って分かれている。セラフを使わないルート。そうなると、双七の右腕は義手ってことになるんだが、その辺も語られてなかったなあ。

 ちなみに、3章にあたるクロノベルト編になると、両作品とも一部のキャラ意外マジで出てこなくなる。一番悲惨なのはメインヒロインのはずのすずだが。ポジションは重要だが、出番そのものはまるでないからなあ。こんなにぞんざいな扱いうけるメインヒロインって、遠野ルートに行った時のアルク以来じゃないか? セルマも似たような扱いだが、最後見せ場があるしなあ。

 最後に、トーニャのキャラが壊れすぎのような気がする・・・。

*1:いやまあ、既に死人だが