空の境界 殺人考察(前)

あらすじ
 人畜無害と思われる人ほど、思い込んだら手が付けられないという話。
 どこにでもいそうな凡庸な少年黒桐幹也君。中学校卒業前に一度であった少女に一目ぼれする。その後、高校入学でその子と再会。その子に付きまとうようになる。
 いい加減うんざりした少女、両義式はついに、付きまとうと殺すぞと黒桐君を脅すも失敗。あろう事か、黒桐君はストーカーへとクラスチェンジする。
 精神を病んだ式は、思いつめ、もう黒桐を殺すしかないと思いつめ実行。成功直前に車にはねられて意識不明になってしまう。
 
 まあ、要約するとこんな話。
 二重人格とか、胡散臭い話が混じってるが、起こった出来事だけまとめると上記のようになるが・・・身も蓋もねえな。
 
 映画版空の境界第二段
 これってさ、小説版は全7話何だが、それぞれ長さが違うんだが、矛盾螺旋とかどうするんだろう。45分じゃおさまらんだろ? 90分にするのかな? 無理やり詰め込むなら、90分でして欲しいが、そういや、そのあたりどうするんだろう。まあ、製作遅れてるのか、矛盾螺旋は夏公開らしいが。最初ポンポンポンと三作放映したけど4話から間あき始めたもんなあ。
 その分というか、クオリティは高い。止め絵が多いが、背景の書き込みはすごい。まあ、押井守の映画と比較したら少々見劣りするが。
 原作の現実感のなさが非常に映像として再現されている。
 人のいない街。
 これは不自然なのだが、空の境界の雰囲気には死ぬほど似合う。寂しげな音楽とあいまって、なんか見てるだけで訴えるものがあるなあ。ひょっとして環境映像か?
 しかし、俯瞰風景に比べると、かなり話が理解しやすい。まあ、俯瞰風景は作者本人がわざとわかりにくく作ったといってるしな。結局この話は、恋愛ベタな少女が自分の感情を表現できずに爆発させてしまった話しだし。その点、幽霊が残った残像だとか意味不明の単語は余り出てこないし。
 そういう意味では、恋愛話にミステリーっぽい物が混じってるだけなので、ある意味奈須きのこっぽくない話ゆえにわかりやすいのかもしれない。
 そんなわけで、空の境界知らない人は、実はこれから見るのがいいんじゃないかなあと。
 そんなわけで、次は空の境界でかなり好きな話の痛覚残留。すげえ楽しみ。

 しかし、殺陣だけはしょぼかった。次の話からバトル物にだんだん移行するのに大丈夫?