葛葉ライドウ対アバドン王 終了

 とりあえずクリア。プレイ時間は39時間だが、実際はもうちょっとかかってる。だいぶマージャンでリセットしてるし。ペイルライダーにぬっころされて2時間くらい巻き戻ったこともあったしなあ。
 まあ、時間を忘れるくらいはまり込んだ。今作はかなりの傑作。基本的には文句をつける部分がない。復活した悪魔との会話、前のもっさりした動きから急激に機敏で爽快な動きを身につけたライドウ、2体同時召喚の共闘感と、どれも前作の不満点を解消した作りになっている。そして、際限なく強くなっていく悪魔。悪魔合体システムのスキル継承が非常に簡単で、よほどのことがなければ受け継がれていく。反属性とかはなかなか継承できないんだけど。なので、ドンドン悪魔を合体させて強く出来る。今までのスキルとは別に思い出技という特性も丸。仲魔の長所を伸ばし短所を消せる。好きなように悪魔をカスタマイズしていける面白さ。そして、ドンドンレベルの上がる仲魔。合体素材でなければ、中堅クラスの悪魔でもラストまで連れ歩ける。というか、ティターニアとアルラウネはレーザー系のスキルを身につけさせて弱点を消せば最後まで一線を張れる。と、好きな悪魔をいつまでも連れ歩くという、今までのメガテンでは難しかったことが平然と出来る。
 気に入った悪魔といつまでもいっしょというのは魅力だと思う。そして、仲間に出来る数も他のシリーズに比べてはるかに多いので、そういったお気に入りを連れ歩いていても枠に困ることがない。
 とにかく、今までのメガテンでやりたかった、好きな悪魔を強化していつまでも連れ歩くということが簡単にできるようになっている。それにくわえて前作もそうだったが仲魔との共闘感がそれを後押しする。
 基本的にはターンプレスバトルをリアルタイムにしたようなシステムなのでアクションRPGをうたっていながらも、テイルズのような格ゲーちっくな作りではなく、あくまでプレスターンバトルのアクション版という部分を強調しているのもポイント。これが爽快感に繋がる。弱点を突いて、みんなでフルボッコ。弱点で硬直中はオーバーキルしても死体が消えないので、硬直が解けるまで殴りまくりでMAGを回復しまくる。これが爽快。アクションなのだが、回避や防御ではなくあくまで責める事を中心にしてプレイヤーに爽快感を与えている。だからといって、防御や回避が不要なわけじゃなく、ボスではきっちりと回避、防御の必要性がある。回避と防御はどちらも優秀で、防御したらダメージが圧倒的に減り、一度使えばそのよさがわかる。無論、防御できない攻撃もあるが、それは回避で。仲間も自分の意思で回避させられるのは面白い。テイルズに良くありがちな、ボスの必殺技を自分は避けたが、仲間は全員殺された的な事も自分の意思で避けることが可能。
 とりあえず、前作の不満点をすべて解消して、今までのメガテンのよいところを追加し、さらに、女神転生ファンの望みを入れ込んだゲームといえる。

 で、不満点というほどではないがやはり気になった部分というと、まず、レーザー系と呼ばれるスキルが極悪な事。ファイアブレス、絶対零度、ショックウェイブ、真空波の4つがそのレーザー系の技なのだが、これらがちと、極悪に強すぎる。真空波がレベル23、一番遅いショックウェイブでも36あたりで習得できるので、気がつけば仲間のほとんどがレーザーを2種ほどもっていることになる。まあ、対ボス用のレーザー完備仲魔と対雑魚用の4属性装備仲魔を用意すればいいんだが、合体させてると必ずしもそのバランスがたもてるわけじゃないからなあ。

 なので、レーザー系が異様に強力なのでそれが利くボスは雑魚、効かないボスは強敵となる。ペイルライダーなどはその最たる例だろう。もっとも、弱点ではなくとも通用すれば大ダメージなのだが。魔力が高くなりやすい仲魔はそれだけで強力である。ちょっと、このレーザー系はバランスブレイカーだとおもおう。これの上位に当たる技よりもこっちのほうが威力高いってどういうことさ。まあ、爽快でもあるんだが。
 
 それとお金のたまらなさ。このゲーム、お金の消費は異様に激しい。仲魔を悪魔辞典から購入するだけでん万かかるからである。合体する、素材にした仲魔を呼び戻す、これの繰り返しであっさりお金がなくなる。その割には入ってくる額が少なすぎる。6章あたりからようやく、1回のバトルで1000円くらいもらえるときもあるが、少ない時は100円だったりするし、3万以上あっさり使うのに、そのお金の少なさはないだろうと。だから、勝てば1万円くらいになるマージャンに走ることになるのである。それか、カブトムシを捕まえて売る。なんか俺の小学生の頃みたいな話である。せっかく爽快感があり、ストレスがたまりにくいゲームなのに、このお金の貯まらなさだけがネックとなる。もう少し何とかならなかったものだろうか。なにしろ、3時間以上かけて溜めた20万が1時間後にはなくなっているゲームなのだから。
 まあ、それだけ悪魔合体が楽しいゲームなのではあるが。三身合体もなく、合体事故も簡単に起こせ、真3あたりをやってるひとからすると、合体はちょっと物足りないかもしれない。だが、簡単にスキルを継承でき、仲間を連れ歩く事を楽しみと出来るライドウシリーズではこのくらいでいいのではないだろうか。

 ささいな点だと、ラスボスがペルソナ4の通常ラスボスと外見かぶりすぎな事かなあ。でかいボスとの戦闘はマブカプを髣髴させる。

 まあ、期待してなかったという点を差し引いても、今作は出来が良すぎた。惜しむべきは前作の微妙さだろう。前作が評判悪くて今作の足を引っ張っている。マニアクス効果で前作よりは売れているが、ライドウ単体の魅力で売れているわけではないだろうし。この出来のよさがネットの口コミで広がって売り上げを伸ばしてくれる事を望む。そして次回作が出る事を望む。
 まあ、キョウジの体に乗り移った主人公のその後の話や、ソウルハッカーズの続編でもいいんだけどな。デビルサマナーシリーズは基本どれも面白いからなあ。ライドウも前作は微妙だったが、今作で他のデビサマに肩を並べたといっていいだろうし。
 そんなわけでべた褒めである。つうか、今のところ間違いなく今年で一番面白かったゲームだし。もう、今年の1位はこれでいいよ。