闘神都市3

 ようやく終了。というか、しばらくやってない時期があったからなあ。
 プレイ時間は、多分30時間くらいかなあ。
 クリア後の感想としての第一声は、「あれ、もう終わり?」というものでした。
 いや、これ、いい意味ではなく悪い意味のほうで。
 というのも、このゲーム、1の頃からどんでん返しがあるのですが、2の場合は、闘神になってからの1年間、今作の場合は、2年目突入なわけだけど、今回はさらにというか予想通りのどんでん返しがもう一個あって、これが長そうに見せかけて実はあっという間に終わってしまうというものだったのが上の感想に繋がるわけで。

 まず、最初にいっておくと、このゲーム、シリーズという枠を外して単品で見ればそこそこ面白い。まあ、それでも多少ストレスは溜まると思うが。過去作品に思い入れが無い人、シリーズ初挑戦の人は、何も迷わずやって良し。
 ただし、前作に思い入れがあるほど、この3はあれ?っと思うことになると思う。
 いってしまえば、前作の劣化品でしかないといっていいからだ。そりゃ、エロシーンは増えてるし、グラフィックも奇麗になっているが、RPGとして別段進化しているわけでもないし、じゃあ、ストーリーが前作より優れているかというと、前作ほどのインパクトもない。主人公の行動も前作ほど突拍子もないことが出来ない。とにかく、突き抜けたものが無い。後半の悲壮感は相変わらずあるものの、前作ほどの絶望感がない。何しろ、あっさりと囚われてた連中を助けられることが出来る。前作のジリジリとした焦燥感なんてものはない。それに加え、前作はそこからの反撃、敗北、逃走、大逆転というエンターテイメントとしての流れがすばらしかったのに対し、こっちは終盤の一番肝心な部分がプレイヤーほっぽり出した紙芝居で進む。
 まあ、多分、これ単品だけやっていればこんな不満出てこなかったのだが、こういう風に思えてしまえるのはいかに前作が優れていた神作品だったかというところなんだろうけれど。
 今回の前作に対するイメージはノスタルジックな過剰なものではないと付け加えておこう。というのも、闘神都市2は数年に一度引っ張り出してきてクリアしているからだ。画面こそ古臭いものの、今やっても良く出来ているゲームなのは間違いないのである。
 あと、3Dの半自動戦闘もどうかとおもった。やりたいことがわからないわけではないのだが、結局こちらがやるのは、必殺技使うか敵を阻止する行動をとるかタイミングはかるだけなんだよね。FF11の戦闘を1対1に限定したようなもので、やっててそんなに楽しくない。
 他のシリーズで育ててきた付与システムを導入して武器をカスタマイズってのもわかるが、前作のようにキャラクターそのものを自由に育てられる方が面白かった。まあ、前作の能力振り分けは有用な能力とそうでない能力が極端すぎたが。結局、付与素材がランダムなため、特化した育て方は難しく、結局スロット適当に埋めるだけになるのがなあ。そして、それで簡単にクリアで来てしまう難易度もどうかと。というか、ラスボスより、その辺歩いてる女の子モンスターの方が強いってどういうことさ。
 イベントではない異次元の扉意外に強敵が居ないのも欠点だよなあ。ようは、前作で見られたダンジョン内でのお遊びってのがほとんど皆無なんだよね。

 もし、4を作るなら、ランスとまではいかないが、そこそこ悪人の主人公持ってきて、もっと自由に振舞わせて欲しいと思うなあ。これはそもそも2の時でも思ったことだったが。

 で、一応、ランスとはパラレル、前作ともパラレルワールドな訳だが、前作は鬼、今作は悪魔の首魁クラスがちょっとだけ登場する。ランスもいよいよ大詰めみたいだし、関連するシリーズの今後が楽しみではある。

 結論から言うと、期待しすぎただけがっかりした部分が多い。ただし、単品で見たらそこそこ面白い。この作品がかわいそうなのは、前作が神すぎたことだろう。というか、シリーズの根底から覆してファンを激怒させるような事をしない限り、ファンを驚かせられないよねえ。前作の後半部分を考えたら。