スターオーシャン4

 一気にクリア。
 困ったものだ、3枚組なのに、いまだにおわってないヴェスペリアより短いってどういうこった。1枚目は18時間そこそこと長かったのだが、2枚目3枚目が拍子抜けするくらい短かった。戦闘も1や2の4人制に戻った代わりに、なんか必殺技のロングレンジとかがなくなったり、弱、強攻撃もなくなってたりと、ちょっと退化してる感じがする。ましてや同じ祖であるテイルズの3D版であるヴェスペリアと比較すると戦闘はちょっと不自由さが気になる。まあ、あっちがいろいろできすぎなんだが。
 話もちょっとアビス入ってるかなあ。主人公が途中ウツっちゃうあたり。
 簡単に言えばよくあるムービーゲー。ラスボスがなんでやねんといいたくなるけど、それでも画竜点睛を欠いたゼノサーガなんかよりよく出来てる。というか4になってようやくSFっぽい作品としてゼノサーガと比較できるようになったというのが正しいか。アイテムクリエイションとかは初代からある要素だが、壁掘ったり地面掘ったりして素材集めたりするのは最近のMOっぽい感じだなあと。星1個が1つのミッションって感じで、ステージクリア型アドベンチャーって感じ。ぶっちゃけていうが、こういう作品をRPGとは呼びたくない。どう考えたってアドベンチャーゲームですよ。レベル上げ要素があればRPGだと思ってるのは日本人の歪んだ認識だと思うし。
 さて、ここまで読めばなんかひどい評価と思えるだろうが、個人的な感想をいうと、
「ようやく俺のやりたかったスターオーシャンが出てきた」
 まさにこの一言に尽きる。
 というのも、初代からスターオーシャンシリーズには肩透かしくらいまくりなのだ。1はSFだと思ったら魔王退治するファンタジーだった。何を言ってるのかわからないかもしれないが、起こったことをありのままに話すとそうなる。しかも話は異様に短い。
 2はSFっぽさが少しは出てきたが、それでも自由に宇宙を旅できない。3も同様で、挙句の果てに落ちがアレ。ディレクターズカット版だと戦闘が全シリーズで一番面白い作品だっただけに残念だよなあ。3は。
 で、4はようやくスタートレックっぽいスターオーシャンに4作目にしてようやくなった。もっとも、宇宙を自由に飛び回るという感じではないのだが、それっぽい雰囲気は出ている。
 ワープで何かの干渉を受けて事故る。見つけた惑星で未知の生命体に襲われる。未開の惑星に下りたら神様呼ばわりされる。宇宙要塞にトラクタービームで牽引される。ブラックホールに飲み込まれる。ブラックホールから奇跡的に抜けたらそこは過去の地球だった。オーバーテクノロジーで惑星が吹っ飛ぶ。などなど、スタートレックを含めたSFのお約束がてんこ盛り。何でこれを初代からやらなかったのやら。映像的にはようやくできるようになったというところなのだろうが。
 まあ、ラストダンジョン突入のムービーが30分近くあるとか、ボス1匹を除くとほとんどすべてが力押しでなんとかなるとか*1ラスボスはそりゃないだろうとか、いろいろ突っ込みたい部分はあるけれど、ああ、ようやく宇宙を旅してる感じの作品になったことを素直にほめたい。
 あと主人公、特殊な超人類的な設定があるのだが、その力がほとんど発揮されてないような気がするのは…。むしろその設定無いほうがよかったんじゃねって気が…。
 まあ、いってしまえばスクウェアエニックス十八番のムービーゲー。なので、それが嫌いな人は手を出さないように。ただし、スタートレック的なものが好きな人ならきっと大丈夫。5を出すならぜひこの路線でお願いします。
 ゼノギアスと同じでゲームとして決して高い点数を上げたくはないが、個人的には楽しめた作品。

*1:隠しダンジョンは別