原作物

 ゲームには原作付の作品が多い。まあ、そんなこと言わずともわかっていることだが。
 で、北斗無双ガンダム無双に始まり、なんでも無双つけりゃいいってもんじゃねえぞと言われつつも50万本売れた。PS3ではTOP10に入る売り上げなんじゃないかなこれ。
 で、肝心な北斗無双
 無双シリーズにゃやりもしないのに叩きまくるアンチが常についているのだが、それを除いても評判がよろしくない。個人的には無双として見た場合、キャラクターが少ない、MAPが少ないという不満はあるものの、そんなに出来が悪いとは思わない。ケンシロウのもっさりもキャンセルできるようになればかなり解消されるし。
 じゃあ、なんでこんあに評判悪いんだろう。
 まあ、ケンシロウのもっさりは叩かれる要因なんだろうが、俺が思うに、最大の要因は原作とのギャップにあると思われる。
 北斗無双買う人は無双ファンより北斗ファンのほうが多いと個人的には思う。まあ、リサーチしてるわけじゃないけれど。
 そうなると、ゲーム内でのケンシロウの強さと、原作の強さのギャップが非常にでかい。北斗は初代のアニメの人気も高いし認知度も高いから、声の違いによるギャップも大きいだろう。最大のギャップは、ケンシロウが雑魚如きにボコボコにされ、名も無き*1中ボスに大苦戦する。世紀末覇者ラオウが壁をよじ登り、マミヤが異様にエロイ。まあ、最後のはいいことか。
 北斗無双は無双ゲーとしては今までのシリーズの集大成的な部分もあり、挑戦的な部分もあり、ゲームとしては批判される部分は少ない。ワンパターン、いつもの無双と言えばそれまでだが。シリーズを名乗る以上伝統的なマンネリは必ずしもマイナス要素ではないし。
 で、叩かれている要素も、大部分は結局は原作に持ってるイメージと実際のゲームとのギャップに関する部分が多く、ぶっちゃけて言ってしまえばゲームそのものへの批判ではない。育てりゃケンシロウは無敵の強さになるし、無双シリーズはどれもそうだが最初は関羽でも張飛でも呂布でも弱いのだ。三国無双も原作付きといえばそうなのにね。ただ、ファンはそのギャップに耐えられないんだろう。
 この手のジレンマは原作ありきのゲームの場合必ずついてくるものだとは思う。ただ、北斗の場合はさらにそれが強いと思われる。何しろ原作でケンシロウが負けるシーンはだいたい3回くらい。回想でのシン、サウザー、カイオウくらいなものだろう。あとは最低でも引き分け、ほとんどが南斗の将であろうともだいたい圧勝なのだ。
 まあ、身もふたもなく言うと、北斗の拳という作品と無双ってのは相性が悪かったとしか言いようが無いかもしれない。原作でも主人公が成長して強くなる物語なら最初弱くても問題なかったはずだ。
 ちなみに、今まで北斗の拳は何度もゲームになっているが、過去の作品でこの手のギャップがあまり問題にされないのは、ゲームそのものがあまりにもアレだったからじゃないだろうか。
 いや、セガマーク3の北斗は中ボスが異様に強かった覚えがあるけれど。

*1:いい加減な名前ついてるけど