真・三國無双6 蜀ルート

 魏が曹操の生き様がメインだったのに対して、こちらは、仁という志が受け継がれていく物語。呉がおそらく親子に血の継承となるだろうことを考えると、こちらは血縁を問わず志をついで行くという物語なのだろう。だから、劉禅はプレイキャラクターになってもストーリーでは自分で使えないんだろうな。
 馬岱劉禅、夏候覇が出てたので、諸葛亮の死後、蜀の滅亡まで蜀ルートはあるのかと思ったらいつもどおり五丈原までだった。まあ、ストーリーとして区切るならここなんだよな。
 馬岱の「ここにいるぞ」は別のところで使われてて笑った。
 蜀ルートは長さの割には中身が薄かったように感じる。これはひとえに、蜀側が群像劇だからだろう。あまたの英雄が集まるゆえ、いろんなキャラクターにスポットが当たってしまう。そのため薄く感じる。魏は良くも悪くも常に中心に曹操が居る。たとえプレイキャラクターではなくても物語の主導は曹操なわけだ。故に、魏のストーリーが曹操の挙兵から曹操の死で終わるのは非常に正しい。
 蜀ルートは原作にかなり忠実なんだが、はしょってる部分が多いのも薄くかんじるんだろうな。演技が蜀中心で書かれているから、それらのエピソード全部盛り込んだらとんでもなく長くなっちゃうから仕方ないんだが。いつもの特殊ギミックステージ代表だった南蛮討伐がなかったのは驚いたが。猛穫と母ちゃんの出番なしかよ。
 ほかにも魏ルートではきっちり描いた夏候淵の死があっさり流されていたりと、蜀の演出はちょっと首をかしげる。ただ、関羽張飛の死に慟哭する劉備は今までにない迫力だった。これは声優の勝利だな。
 魏のストーリーが良すぎたので、そのレベルと比較すると一歩劣るかなあ。そんなに悪くはないが。いつもの蜀といえばいつもの蜀だしな。