ゲーム開発者の姿勢

それは泥沼にはまった数年であった : アリスソフトBlog
今回の話は、アリスソフトの大帝国というソフトがあんまりな出来でうちで愚痴ってたら、ARKさんが開発責任者がブログでこういうこと言ってましたよと教えてくれたのが始まり。
で、そこのブログ記事を読みにいったのだが、その中で興味深い文章があった。別に、大帝国がボロボロになった理由でもないし今回そこの話から始まってるのに興味持った部分はまったく別のことなんだけど。
ここから先の話、桝田さんのよいしょになってしまう。正直、よいしょしたいわけじゃない。というか、うちのところ読んでればわかると思うが、桝田さんを何かと取りあえげている割に、俺はブログで彼の作品に関してひどいことを言っている。ぶっちゃけ、天外2と俺屍リンダキューブ以外褒めるとこないのは事実だし。まあ、彼の業績を考えると、桃伝、桃鉄メタルマックスなど恩恵は多数受けてる身なんだけど。
で、そのアリスソフトのTADAって部長のブログの一文にこんなのがあったので引用する。

前から思っていたのだけど、企画とかは企画書段階で社内だけでなくユーザーに見てもらうのが
本当は良いのではないかなぁ。
またはテスト開発段階で見てもらうとか・・

ただ、勇気が無いから出来ない
企画から実際の開発に入って商品になるのは1年後、飽きられてしまうというか
すでに出る頃にはみんなにとって過去の物になってしまうんじゃないかと怖いんだよね。
作っている自分達でも一年していたら途中で飽きているタイミングがあるしね、このあたりは
仕事だからやりぬけるという所もあるんだろうし。
ああ、でも早く見てもらいたいなぁ、意見を聞きたいなぁ

たぶん1本あたり3ヶ月で作れたらこれで問題ないんだけどなぁ。
3ヶ月で出来ないかなぁ、そういう才能と能力ほしいなぁ。

これって、現在、桝田さんが俺屍2でやってることに近い。彼は2が発売できるかどうかもわからない時期から、けっこうネタを公開していた。ゲームになる目が少ないからネットを介した草の根作戦の一環としてこういうことをやったという側面はあるだろうが、このあたりが、桝田さんという人物のすごいところだと思う。ほかにもアイデアをどんどん公開して使いたかったら勝手に使えってスタンスでもある。ネタはネタであって料理は結局腕次第という桝田さんの自身が伺える。実際、アクションRPGだとか断片的な設定だとか迷走に迷走重ねてた天外1をパーツを寄せ集めて3ヶ月で完成させた手腕をみてもその自身は伺える。*1
エロゲーは地雷が多いのだが、今回は安牌だと思ってた作品が核地雷だったわけで、公開できる部分は公開しても良いんじゃないかと思う。ぶっちゃけてしまえば、大○○シリーズは独創的なことをいまさらしてるわけじゃないので、こういう仕様で行こうと思いますというものは出しても良いかもしれない。もっとも、今回はそれを出していても結果は変わらなかったと思うが。ただ、周回仕様なし、メインヒロイン寝取られ有り+中古の何が悪い発言有りとか、詰め将棋システムとか一部キャラにはエロシーンないとか、具体的に言っておいてくれれば地雷踏む人も減ったとは思う。ただし、楽しみも減るが。まあ、楽しみ減るっていうかこのゲーム全然楽しくないんだが。
シナリオで引っ張るわけでなくシステムで引っ張るゲームの場合は、こういう風にします、こういう仕様にします、こういうシステムを入れますとあらかじめ告知するのはありな気がする。確かにあんまり例にないので怖いというのはよくわかる。
このネタを読んで、俺屍2がその試金石になるのではないかと別の意味で楽しみになってきた。まあ、俺屍リメイクの出来からまずは見てみなきゃいけないんだけどさ。

ところで、アリスってやばそうな雰囲気してきた。
戦国ランスはよかったとして、その後に出た作品って闘神都市2のファンからほぼ総すかん食らった闘神都市3に面白くもないしゃーまんずさんくちゅありだっけ、あとアリス2010くらいか。まともなゲームって出てないような…。売り上げはアリスだからってことでそこそこあるだろうけど、そろそろ見捨てられそうな。俺はランスクエスト次第では見捨てるかなあ。ランス5Dみたいなの出してきたら間違いなく見捨てるが。

*1:というか、1980年代後半の桝田さんに関するエピソードは正直ハドソンとさくまあきらのいじめに近い