ハルカ 天空の邪馬台国 読了

 そんなわけで、読み終わり。
 どうも、読後感がよろしくない。最後がぼかされていることと、主人公は結果的にほとんど何も出来なかったことがその原因か。また、張られた伏線が回収されていなかったりするし、キャラクターが使い捨て同然に死んでいくこともそれらの原因だろう。
 ボーイミーツガール的な展開はいいのだが、どうも世界観が血なまぐさすぎる。無邪気にラブラブするには、あまりにも背負わされるものが重いのだ。
 もっとも、生き死にや死に行くキャラの台詞などは、自分が期待した桝田さんらしさだとは思うのだが。
 どうもすっきりしない作品というイメージがぬぐいきれない。
 つうか、これ、露骨に続くんだろうな。
 天外や桝田さんのファンじゃないのなら手を出さないほうがいい本なのかもしれない。ファンサービス的な部分はあると思うし、敵や展開なんかはゲーム的なので、そういう匂いはプンプンと漂っているわけだし。
 まあ、密林城に飲まれる村人とか、恨み言を残して死ぬはまぐり姫とか、そういう部分が全面にあるわけだ。あとは黄川人的な恨み言とか。